秘湯好きの私ですが、俗に秘湯と呼ばれているところには、「秘湯っぽいムードがあるメジャーな宿」というところも少なくありません。それはそれでいいんですけど、これぞまさに秘湯ではないかというところに行ってきました。 場所はあえて言いません。私がそこに行ったのは偶然ですが、ここは秘湯なので教えるわけにはいきません。あなたねぇ、そんなに良い情報をWebサーフィンだけで得られると思ったら大間違いですよ。……って言うのも気の毒なので、ヒントは出しましょう。 1.長野県にありながら、公共交通機関で行くには新潟県側からしか行けない 2.ローカルバスに1時間以上ゆられて行く。その終点近辺 3.平家の落人部落だった 4.近隣にはいくつかの温泉が湧いている 5.本来は登山客のための宿である。ちなみに民宿ではない――くらいでしょうか。 とくに秘湯ムードが漂う宿というわけでもないですが、険しい山の景色を眺めながら入る混浴の露天風呂は最高。もちろん24時間入浴可。ちなみに泉質は硫化水素泉(だったと思う)。何よりも素晴らしいのが宿の応対で、朝晩の料理に出てくるものは全て近くで取れた山の幸(メチャメチャおいしい)。かつては辺りに知られたヤンチャ坊主であったらしいご主人は、植物のツルで作ったカゴ作りをとてもうれしそうに教えてくれます。「教えてやる条件は、他の人にも教えること」だとのこと。本当に山の暮らしを愛しているのです。客をもてなすのがうれしくてたまらないといった風情の奥さんもステキです。 私は全国を旅行しているので、良い思い出はいっぱいあります(悪い思い出もあるけど)。でも、ここほど心が安らぐ経験をしたことはありません。旅の神様がご褒美に与えてくれた経験であったとすら思っています。だから、簡単には教えません。どうしても知りたい人はメールで「ホームページの秘湯、教えて」って聞いてね。そしたら教えちゃう(←節操なし)。ついでに「私はここの温泉のことだと思うんだけど」なんて書いてくれたら言うことなしです。 平家の落人部落と言われているところは全国に数多くあり、私も越中・五箇山(ここもとてもステキなところ)や四国の祖谷渓(祖谷温泉は最高)を始め、いくつかのところに行ったことがあります。隠遁の里として選ばれた土地だけあって、未だに交通の便が悪く、それゆえに古き良き情緒を保っているところがほとんどです。旅に風情を求める人は、「平家の落人部落」を訪ねてみてはいかがですか?(情報提供者・野村)
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