それなりに人前で演奏する機会があるので、いろいろな感想を聞かせていただけます。 「イモ」「ヘタクソ」「自己満足」「ださい」「つまらない」といった否定的な感想はおいておくとして、褒められるときでも、うれしいときとそうでもないときがあります。 一番うれしいのは「感動した」かな。「なんだかよくわからなかったけど、とにかく感動した」だったら最高。反対にあまりうれしくないのは「うまい」とか「上手ですね」という感想。まがりなりにもプロでやってるんだから、うまいのは当たり前です。だから「上手」って感想を聞くと、「それはわかってるけど、じゃあ感動した?」って気分になってしまいます。
演奏の存在価値は「聴衆を感動させられるかどうか」にあると思っています。その感動のさせかたにはいろいろあります。演歌歌手のように思いっきり迎合して、言い換えれば安心感を与えることによって感動させるのもひとつの方法。逆に、全く想像もつかない音楽を提示することによって聴衆に喧嘩を売り、ねじ伏せて嗜虐的な感動を与えるのもひとつの方法です。
どっちの方法をとるにしても「感動させる」という結果を得るためには、かなりのテクニックとタクティクスを必要とします。プロとしては、そのあたりの技量を磨いていきたいと思うわけです。
テクニックというと、「何オクターブ歌える」とか「1秒間に何回叩ける」とか、そんな次元の低いことを言い出す人はプロの中にもいます。それを感動につなげたいなら「コンサートホールではなくてオリンピックに行きなさい」というのが正直なところ。
人を感動させるためのテクニック。そのあたりをゆっくり考えてみたいと思っています。自分自身の演奏に関して・・・ということに限れば多少の答えは出ているんですけど、次の機会に・・・。
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